こんにちは!獣医師のタナベです。
前回は、わんちゃんのお迎え時についてお話ししました。
今回は、ねこちゃんを家族に迎えたらまずは何をしたらいいのか?についてお話ししたいと思います!
猫との暮らしで最初にすべきこと
ねこちゃんを迎えたら最初にするべきことには、以下のようなことがあります。
① 近くの動物病院、夜間の動物病院を探す
② 外出時の預かり先やペットシッターを探す
(ねこちゃんはペットシッターがおススメ!)
③ 緊急時のペット同行可能な避難先を探す
④ お家に慣れたら病院で健診を受ける
⑤ 脱走対策
① 近くの動物病院、夜間の動物病院を探す
まずは、家の近くにある動物病院を探しておきましょう!
ねこちゃんは、おうちに迎えられてすぐに環境の変化から体調を崩してしまうことがあります。仔猫の時は特に、数日の体調不良が命にかかわることもあります。
何かあったときに焦らず済むように、おうちに迎えたその日のうちに動物病院を探しておきましょう。
確認すべきポイントは、以下の3点です。
・ 病院の場所と連絡先
・ 病院の診療時間と休診日
・ 病院は予約制かどうか
休診日がある場合には、その休診日に空いている他の病院も探しておきましょう。
完全予約制の病院にいきなりねこちゃんを連れて行っても、長時間待つことになったり、後日出直すことになったり、余計な負担をかけてしまう場合があります。病院の受付システムもきちんと確認しておきましょう。
また、家から一番距離の近い夜間対応をしている病院も確認しておきましょう。
緊急時にはパニックになることがあるので、普段から目につきやすい場所に動物病院の情報を貼っておくか、携帯に連絡先を登録しておくと良いですね。
② 外出時の預かり先やペットシッターを探す
ペットホテルなどの外出時の預かり先やペットシッターを事前に探しておくこと自体はわんちゃんと共通ですが、ねこちゃんは断然ペットシッターがおススメです!!
ペットシッターのメリットは、移動や環境変化がないため、ねこちゃんのストレスを圧倒的に軽減できることです。
お世話の時間や内容も柔軟に対応してもらえるため、ねこちゃんは日頃とほぼ変わりない生活を送ることが出来ます。
ねこちゃんは環境変化によるストレスに弱い生き物です。
食欲不振や下痢、おしっこトラブルなど、ストレスによるねこちゃんの体調不良は、動物病院でもよく相談を受けます。
ストレスの元になるものは徹底的に排除することが一番です!
ねこちゃんを置いて外出する際は、ペットホテルの利用ではなく、ペットシッターの利用や知人にお世話をお願いすることをオススメします。
③ 緊急時のペット同行可能な避難先を探す
みなさん、災害などの緊急時の避難先はご存じですか?知らない人も多くいるのではないでしょうか。
ねこちゃんを家族に迎えたら、緊急時にはねこちゃんも守ってあげなければいけません。緊急時のペット同行可能な避難先を必ず確認しておきましょう!
避難先によってペット同行時のルールがあるので、ルールを守って避難できるように時間のある時に確認しておきましょう。
④ お家に慣れたら病院で健診を受ける
『お家に慣れたら』という部分が大事なポイントです!
理由は以下の2点です。
・ 環境変化によるストレスと通院によるストレスを分散させるため
・ 食欲、元気、便の状態など、ねこちゃんの情報をある程度把握してから健診をした方が有意義になるため
体調に問題がない場合は、お家に迎えて1~2週間たってから健診に連れていきましょう。
ワクチンを打つべき時期が来ている場合や、何か体調に気になることがある場合など、病院に行くべき事情がある場合には、まずは動物病院に相談してみてください。
⑤ 脱走対策
ねこちゃんと暮らすにあたって、絶対に欠かせないのが脱走対策です!
家の外は、事故や感染症など、ねこちゃんにとって危険があふれています。
「家の外に出ない」猫の平均寿命 は16.02歳、「家の外に出る」猫の平均寿命は14.24歳という調査結果(一般社団法人ペットフード協会『2022年(令和4年)全国犬猫飼育実態調査』より)から見ても、完全室内飼育が安全であることは確かです。
また、ねこちゃんが他人の敷地内で糞尿をすることで近隣トラブルになるケースもあります。
心ない人からねこちゃんが危害を加えられる可能性もゼロではありません。
ねこちゃんを飼うときは、完全室内飼育を心がけましょう!
そして、脱走防止ゲートやフェンスを設置して玄関や窓からねこちゃんが脱走しない環境を整えましょう。
もし万が一脱走してしまった時に備えて、マイクロチップを挿入しておくことや、迷子札付きの首輪を装着しておくことも大切です。
最後に
ご家族の心がけや事前の準備で、ねこちゃんの健康な生活を守ることができます!
ぜひねこちゃんと末永く幸せな日々を送ってください!